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今週の1冊(編集用)
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今週の1冊9

 

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 森のイスくん


石井 聖岳(ゴブリン書房)1,540円

 

 

山の頂上や公園なんかに
イスやベンチが置いてあります。

そんなイスの物語。

ふかいふかい森の奥に
イスが一つありました。

いつからここにあるのか
それは誰も知りません。

森の動物たちがたずねても
イスくんは
「くふふ」と笑うだけ。

イスくんは
花の名前や雲の名前を
たくさん知っています。

イスくんがいろんなところを
旅してきたのでしょうか?
それとも
イスくんに座った人が
教えてくれたのでしょうか。

とぼけたイスくんが
なんとも味わい深く、
どこまでも空想が広がっていきます。

イスでほっと一息。
また違った景色が
見えてくるかもしれませんよ。

 

 

 行った気になる世界遺産


鈴木 亮平(ワニブックス)1,760円

 

 

世界遺産に詳しいことで知られる
俳優、鈴木亮平氏。

熱い想いをこめた初めての旅行記です。

ただし、
「一度も行ったことはありません!」

行きたいという願望はあれども、
いまだ叶わず。
知識と憧れだけで
かの遺産をめぐる文章を書きあげ、
挿絵と表紙の絵まで描き上げてしまう
熱の入れよう。

好きと妄想が爆発した結果、
行ってないのが信じられないくらい
ハイクオリティな旅行記が完成しました。

なんせ、遺跡だけでなく
道中の飛行機や、泊まる宿の居心地、
食事や現地の人とのふれあいまで
詳細に語っているのです。
行ってないのに。


写真集や紀行文で
行ったことのない場所でも
行った気分になれる。
本で出会った世界に、
本の中ならどこへでも行ける。

そんな本の無限を感じさせてくれる本。
同時に、
テレビなり、雑誌なり、
企画として彼を世界遺産へ連れて行ってあげてください。
そう思わずにいられなくなる本でもあります。

 

 

 パンどろぼうとなぞのフランスパン


柴田 ケイコ(KADOKAWA)1,430円

 

 

日本で最もパンの消費量が多いのは
京都府だそうです。

そんなみんな大好きなパンのお話。


パンが大好きなパンどろぼう。

世界中のおいしいパンを探し求めていましたが、
パン屋のおじさんにさとされて、
りっぱなパン職人になりました。

そんなお店になんだか怪しい影が・・・?


かわいいだけでなく、
ちょっとずるくて憎めないキャラと、
愛をこめて描かれた
おいしそうなパンの数々。

絵を見るだけで
パンへの愛が伝わってきます。

ただし、
読めばお腹がすいてくるので、
ぜひお供にパンをご用意くださいませ。

 

 

 夜の公園で、猫に人生を相談してみた。


ウルニャンイ(ハーパーコリンズ)1,540円

 

 

皆様はネコ派ですかイヌ派ですか。

世間はいまだネコ人気は衰えず、
今年もカレンダーコーナーには
愛らしいネコの写真がいっぱいです。

さて、そんなネコの魅力は
日本だけではないようで。

韓国で話題のネコが
人生のアレコレの相談に乗ってくれる
イラストエッセイの登場です。

気ままで悠然としたネコの姿は
まるで人生に何の悩みもなさそうです。
そんなところも私たちが惹かれる理由でしょうか。

この本では
そんな達観した9回生きた猫が
恋や仕事がうまくいかないアナタの
モヤモヤにそっとよりそってくれます。

人生へのお小言も
他人に言われるとカチンときたりしますが、
ネコだと素直に受け止められるもの。

ちょっとココロが疲れている。
そんな時はネコと寄り添ってみませんか。
小さな温かさに、癒されると思いますよ。

 

 

 メイドイン・京都


藤岡 陽子(朝日新聞出版)1,760円

 

 

今年も発表されました。
「京都本大賞」

ちなみ京都本大賞とは
過去1年間に発刊された
京都を舞台にした小説の中から、
最も地元の人に読んでほしい本を決める賞です。

さて今回の作品は、
婚約したばかりで、彼の実家の京都に移住した
美咲が浴びる京都人のきつい数々の洗礼。

また彼は実家で豹変し、幻滅した美咲は
昔からの趣味のTシャツづくりにのめりこんでいく。

そして美咲は京都で自分の生き方を見つめなおしていくのだが・・・?


なにかと難しい嫁ぎ先での人間関係ですが、
世のイメージの「ザ・京都人」って感じの
おうちが登場です。

実際、京都のおうちはこんななのでしょうか。
物腰や言葉が柔らかい分、
本音が見えにくいというのもあるかもしれませんね。

幸せな結婚を夢見た美咲が
直面する厳しい現実の壁。
結婚にはつきものではありますが。

一人の女性が人生に奮闘し、、
新たな人生の一歩を踏み出す。

鴨川の流れのように清々しい物語です。

 

 

 100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集


福井県立図書館(講談社)1,320円

 

 

書店員あるあるですが、
店頭でよくあるのが
タイトルのうろ覚え。

当店でもよくあります。
例えば今年印象に残ったのは

「進撃の刃ありますか?」

・・・・・・。
「進撃の巨人」と「鬼滅の刃」
混ざってるよ!どっちだ?

最終巻が数日前に発売したから
多分「進撃」かな~?

「お客様、最近出た進撃の巨人の最終巻ですか?」
「そうそれ」
「ありがとうございます」

そんなタイトルとの格闘は書店だけではありません。

福井県立図書館の司書さんが
レファレンスの向上に記録していた
覚え違いのタイトルの記録。

サービスを知ってもらうためにWEBに公開したところ
これが面白いと大反響。
そして1冊の本になりました。

いや、あるもんですね。ゆかいなうろ覚え。

とりあげてある
村上春樹の「1Q84」は
うちでも正確なタイトル言える方は少なくて
「村上春樹のアレ」で通じてましたね。

そんなうろ覚えですが、
問い合わせの際に頭を悩ませますが、
わかったときの達成感もひとしお。
わかった自分を心でほめてます。

ですので、
タイトルがはっきりしなくても
気兼ねなく店員までお問い合わせくださいませ。

 

 

 純猥談 私もただの女の子なんだ


純猥談編集部(河出書房新社)1,320円

 

 

恋愛小説といえば、
最後はハッピーエンドだったり、
どうしようもなく悲しく切ない話だったり。

でも現実の恋愛は
そんなにキレイにいかないもの。

女の子だって
ちょっとHだったり、
みっともなかったり、
泣くことだってあったり。

誰にも言えない
アレコレの秘密を抱えています。

そんな
女の子たちが
セキララに語る
本音の恋愛話の数々。

切なくて、哀しくて、
不器用で、無様で、
それでもどこまでも愛おしい。

秘密を抱えた
ただの女の子たちへ。
幸せになってね。

 

 

 月曜日の抹茶カフェ


青山 美智子(宝島社)1,500円

 

 

川沿いの桜並木のそばの喫茶店。
定休日の月曜日にだけ開く
抹茶カフェ。

ふらりと立ち寄るのは
ついてない携帯ショップの店員や
妻を怒らせてしまった夫。
恋人と別れたシンガー。

一杯の抹茶とともに、
さりげない人との出会いが、
悩み持つ人の心を癒していく。

「人は知らず知らずのうちに、
誰かの背中を押している」

東京と京都を舞台に、
ささやかな出会いが
きっかけとなり縁となり、
新たな一歩を踏み出していく。

そんな心温まるストーリーです。

お出かけが控えられている今、
こういった人との出会いが
恋しいものです。

本の中だけでなく、
リアルでもよき出会いのありますように。

 

 

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